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降っても晴れてものんびり日々進歩


by Chihirokubo
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Liederabend 2017

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思えば、2017年は三井先生の古希記念演奏会から始まりました。
その後、シューベルト協会での演奏会や、二期会演奏会等々、今年は例年にも増してリートを演奏する機会が多かったような気がします。
そしてそんな今年の締めくくり、幸運にも敬愛して止まないツヤ先生のリーダーアーベントでご一緒してきました。
会場は、これまた愛して止まない大阪・いずみホール。
ここは生まれて初めてフルリサイタルの舞台に立ったホールであり、その後ステージに立つ度に、いつも必ず幸せな気持ちで音楽に向き合わせてくれるホールです。
(個人的には、このホールには音楽の神さまが住んでると思ってます。笑)

今回は調律師さんも指名させていただき、共演者のみならず、本当に文句なく素晴らしい楽器と音響に恵まれ、幸せ過ぎるひと時を過ごさせてもらいました。

Liederabend 2017_f0175392_16373198.jpg

1人でリハーサル中。
美しいSteinwayの音とホールの響きに、時が止まったような感覚を味わい中⇈
まさに至福のひと時。

Liederabend 2017_f0175392_16380340.jpg

先生が側に立たれると、途端に空気がアクティブになり、音楽が生き生きとしてきます。
見よ、この動画と見間違うほどの空気!
バランスも含め、時間ギリギリまで先生の熱い想いを受け止め、自分の中で噛みしめる作業。
コンサート前、共演者と心を通わせ、ステージ上で互いに思いをぶつける準備をする大切な時間です。

今回の演奏会は、今年逝去されたツヤ先生の恩師を偲んで、Schubert の Litanei からスタートし、その後 Schumannの女の愛と生涯、そしてレクイエム。
休憩を挟んで、Rodrigo、Wolf、Mahlerというプログラムでした。

先生と初めてご一緒させていただいて、早16年。
私は歌曲について専門的?に勉強した経歴はありませんが、この16年間、いつもステージ上で様々なことを学ぶ機会に恵まれ続けてきました。
どんな時も、生きた言葉で語りかけるように歌われる姿。
会場の空気を一気に動かし、聴衆の心に触れる姿。
古希を迎えられてもなお毎年新しいレパートリーに挑戦される姿。(今年はRodrigo。)
同じ歌をいつも新鮮なインスピレーションで表現される姿。
音楽家、表現者として、本当に様々なことを先生から学んできました。
以前は『ふ~ん。』って感じだったのに、ここにきて身に染みて分かってきた言葉も沢山沢山あります。
何より学生の頃よりずっと、今に至るまで『あんたは出来る。』と励まし、信じ続けてくれる先生。
そんな先生と最高の舞台に立てたこと、何にも代えがたい有難い経験、まさに頑張った今年の何よりのご褒美になりました。


Liederabend 2017_f0175392_16391106.jpg



まだまだ先生から学ばねばならないことは沢山あります。
私を信じて一緒に歌ってくださる先生の気持ちに答えられるよう、そしてまた大好きないずみホールの舞台に立てるよう、来年もまた研鑽を積む日々は続きます。

さぁ、これにてほぼ自転車操業状態だった(笑)日々もひと段落。
今年は残すところ、あとひと公演。
気づいたら、冬どまん中!
季節の移り変わりを味わう間もなく走り続けた今年後半。
譜読みすべき楽譜はまだ山積みですが、音楽が出来る幸せを噛みしめつつ年末まで過ごそうと思います。





by Chihirokubo | 2017-12-11 23:01